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世界の首都『ニューヨーク』
ニューヨークは世界中から様々な人種、国籍、ジェンダー、宗教の人たちが集まり生活をしている世界有数の国際都市です。人口は800万人を超え、経済規模共にアメリカ最大。そして国連本部を始めニューヨーク証券取引所・世界貿易センターがあり、世界の経済と政治の中心でまさに『世界の首都』と呼ばれるに相応しい都市です。
今回はそんなニューヨークに10年間住んでいた筆者がニューヨークの魅力、住むことのメリットまた住みやすさについて話していきたいと思います。
1、「Hello World」
まず最初にニューヨークに住むことのメリットの1つとして世界中の人たち、文化に出会えるという点を挙げたいと思います。
ニューヨーク市はマンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、スタテンアイランドの5つの行政区に分かれています。それぞれの行政区でも雰囲気が違いますが、それぞれの行政区内でもエリアによって住んでいる人たちの人種・国籍・信仰している宗教・文化が違うため、1ブロック違うだけで街の雰囲気がガラリと変わります。
例としてクイーンズを挙げてみましょう。クイーンズは5つの行政区の中でも最も多くの移民が住んでいる行政区です。AXIOSというニュースサイトが行なった調査によると2017年でアメリカ国内で最も「多様性」が高い地域はクイーンズということでした。
クイーンズには様々なコミュニティがあり、ギリシャなどヨーロッパ系の人たちが住んでいるアストリア、中南米系・東アジア系が住んでいるエルムハースト、インド・パキスタンなど中央アジア系の人たちが住んでいるジャクソンハイツなど、それぞれがコミュニティを形成し、住み分けをしています。それ故にクイーンズの中だけでも世界中の人に会え、文化に触れることができます。また安く様々な国の伝統料理を食べることもできます。
カリブ海系の人々
ちなみに私はニューヨーク生活の大半をブルックリンで過ごしました。私が住んでいたクラウンハイツというエリアにはジャマイカなどカリブ海の国をルーツに持つ人たちと超正統派ユダヤ教徒の2つの大きなコミュニティが存在していました。そのため黒ずくめの格好をした超正統派ユダヤ教徒が散歩している道のすぐ隣のブロックでは巨大なスピーカーから大音量でボブマーリーの曲が流れている。というニューヨークならではの不思議な光景を見ることができました。
超正統派ユダヤ教徒
以上のように住んでいるだけで世界中の様々な文化に触れることができるのがニューヨークに住むことのメリットであり、魅力です。
2、『大きなチャンスと出会いが転がっている。』
マンハッタンのソーホーやアッパーイーストサイド・アッパーウエストサイドなどのエリアは多くのセレブリティが住んでいることで世界的に有名です。これらのエリアではレストランやバーに入ると普通にハリウッド俳優や著名なアーティストが友人たちや家族と食事を楽しんでいるということもざらにあります。私もソーホーのとあるレストランでアリシア・キーズに会ったことがありますし、とあるバーでレディガガとニアミスだった。なんてこともありました。またこれは知り合いに聞いた話ですが『ソーホーにあるレストランで皿洗いをしていた無名なミュージシャンが食事に来た某有名シンガーソングライターとひょんなことから意気投合し、後日サポートミュージシャンとして雇われた。』とのことでした。嘘のようなシンデレラストーリーが現実となる街、それがニューヨークなのです。
3、『有名なミュージシャンのコンサートチケットが安い』
東京ではコンサートのチケット代が1万円を超えるような世界的に有名なバンドやミュージシャンのコンサートでもニューヨークでは15ドルもあれば観にいくことができます。しかもマディソンスクエアガーデンなどの大きなコンサート会場ではなく「こんなに有名なバンドがこんなところで演奏するの??」とびっくりするような寂れたライブバーやベニューで演奏することもしばしば。また夏になるとニューヨーク中の公園で有名なバンドやミュージシャンが参加するフリーコンサートが開かれるので、音楽好きな方は夏にニューヨークに来ることをオススメいたします。
4、『127ドルで1ヶ月地下鉄乗り放題』
ニューヨークには地下鉄が市内の隅々まで張り巡らされています。127ドルの30日間無制限のメトロカードを購入すると移動距離に関係なく地下鉄に乗り放題です。またこのメトロカードは市営バスでも同じように無制限で使えるためこのメトロカードを1枚持っていれば車を持っていなくても市内の移動で困ることはまずありません。距離が遠くなればなるほど運賃が高くなる東京と比べてもニューヨークの方が交通費に関しては安く済みます。
5、『無料WIFIをどこでも使える。』
ニューヨークから東京に帰ってきた際に驚いたのは、無料のWifiを使える場所が極端に少ないということでした。ニューヨークでは例外を除いてほぼ全ての地下鉄駅で無料Wifiが使えカフェやレストラン、スポーツジム、バー、美容室などWifiが使えない場所の方が少ないくらい至る所で無料のWifiを使うことができます。またニューヨーク市ではLink NYCというプロジェクトが進められ、現在はニューヨーク市内のほぼ全てのエリアにLink NYCプロジェクトのステーションが設置されており、スマートフォンさえあればいつでも無料でWifiを使える環境になっております。携帯電話のキャリア契約等で日本とアメリカでシステムが違うとは思いますが、ニューヨークのようにいつでも無料Wifiが使えるのは有難いものです。
https://www.link.nyc Websiteより。
まとめ
以上、今回はニューヨークの魅力と生活のしやすさについてお話し致しました。
ニューヨークは人の入れ替えが激しく大きな渦のような街で常に進化を続けています。そしてLink NYCプロジェクトの時もそうでしたが進化のスピードがとても速いです。いま現在もマンハッタンのハドソンヤード周辺や、クイーンズのロングアイランドシティなど街の再開発ラッシュで今後もニューヨークからは目が離せません。
この記事を読んでいてニューヨークで生活してみたいけれど不安で二の足を踏んでいるという方。
短い期間でもいいのでぜひ一度、ニューヨークで生活をしてみてください。
様々な価値観に触れて「こんな考え方もあるんだ!」と視野が広くなることを保証いたします。
世界最大のメガシティ『東京』
東京都市圏は世界で最も人口が多いメガシティです。また世界で稀にみる『都市部が広範囲に渡り広がっている都市』であることでも知られています。
今回はニューヨークに移住する前の9年間、東京に住んでいた筆者が東京で生活することのメリット、また東京の魅力について話していきたいと思います。
1、『安全』
まず最初に治安についてです。東京は今年5月にイギリスの「エコノミスト」が発表した「世界一安全な都市ランキング」で堂々5位にランクインしました。この結果からも分かるように東京は外国の都市と比べて群を抜いて安全です。アメリカ国内では比較的治安が良い都市とされているニューヨークであっても東京と比べると凶悪犯罪の発生件数は比べ物にならないくらいに多いです。下に示した2019年のニューヨーク市と東京の犯罪率比較のグラフをご覧いただくと一目瞭然でしょう。実際に私がニューヨークに住んでいた時も家の前で銃撃事件が起きたり、近所の商店に入ったら黒人の男がヒスパニック系の店員に包丁を振りかざしていたりと幾度となく危険な目に会いました。
私の実体験からも実際のデータからもシンプルに『東京は安全だ』ということがわかります。
2、『街が綺麗で静か』
ニューヨークから9年ぶりに帰国して一番最初に驚いたのは、街が綺麗で静かということです。日本に帰国してから初めてクラクションを聞いたのはなんと帰国から13日目でした。また怒鳴り声や言い争い、殴り合いなどのバイオレンスにはまだ遭遇していません。ニューヨークは朝から晩までクラクションと人の怒号が鳴り響いていたので日本の街の静けさに慣れるまでいい意味で少し時間がかかりそうです。
3、『お・も・て・な・し』
オランダの旅行サイトTravelbirdが『おもてなしが素晴らしい都市ランキング』を出した際、東京は堂々の7位にランクインしました。東京オリンピックのプレゼンテーションでも話題になりましたが、日本人の「お・も・て・な・し」はもはや世界が認めるレベルなのです。
ニューヨークに住んでいた頃、東京へ行ったことのある外国人の友人の皆が口を揃えて言っていたのは「日本人の見返りを求めない親切さ」「人当たりの柔らかさ」です。私も9年ぶりに東京に帰ってきた際、同じ日本人でありながら日本人の柔らかさ、謙虚さ、親切さに非常に感銘を受けました。これは東京に限ったことではないかもしれませんが日本の外に出てみないと気づけない日本の良さなのかもしれません。こういった日本人が持つナチュラルボーンな「おもてなし力」が東京を「世界で最も住みやすい街」の一つに選ばせたのかもしれません。
4、『飲食代が安い』
東京が三つ星レストランが世界で最も多い都市であることは有名です。
ただ三つ星レストランだけでなく、ワンコインで安く食べられるチェーン店も味、サービス共に非常にクオリティが高く、そしてなんと言っても値段がとてつもなく安いのです。ニューヨークでラーメンを食べようものなら安くて15ドル(1600円くらい)でチップを入れると簡単に20ドルを超えてしまいます。それに対して日本では500円もあれば満足のいくクオリティの味、サービスでラーメンを食べることができます。
最近、1000円でベロベロに酔える「千ベロ」という言葉がありますが、ニューヨークでお酒を飲みに言ったらビール一杯で1000円が終わってしまいます。このように飲食代がニューヨークと比べて格段に安いという点は東京の暮らしやすさの理由の一つとしてとても大きいです。
テレ東BIZより引用。
5、『家賃が安い』
※黄色がニューヨーク、青が東京 https://www.expatistan.com/より引用。
東京とニューヨークで賃料を比べた場合、ニューヨークよりも東京の方が安いという調査結果が出ています。また富裕層は別ですがニューヨークではルームメイトを募集してアパートを知らない人とシェアするのが一般的です。下記は1例ですが実際に私が住んでいた東京の大井町のアパートとニューヨークのブルックリンに住んでいたときの家賃を比較してみました。
ニューヨーク(ブルックリン)最寄り駅まで徒歩7分
家賃670ドル 7畳の個室+他3人のルームメイトとキッチン、ユニットバスをシェア。
東京(大井町)最寄り駅まで徒歩10分
家賃60000円 7畳1K(ユニットバスではなくトイレとシャワー別)+1人暮らし
どうでしょうか?
1ドル=116円と考えても日本の方が条件がよいのがわかります。
まとめ
以上、今回は東京の魅力と生活のしやすさについてお話しさせていただきました。
東京はニューヨークと比べた時に何といっても治安が良い点が大きいです。どんなに家賃が安くても食べ物が美味しくても治安が悪いのでは生活は送れません。その点、東京は治安が良く、家賃が安く、ご飯が安くて美味しい。「住みやすい世界の都市ランキング」にランクインするのは当然のことなのかもしれませんね。
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