一つの真実より、もう一つの側面を ーくらべるニュース
アイキャッチ

少年法、刑罰VS更生か

  • 2021年12月14日
  • 2021年12月14日
  • 政治
  • 19view
  • 少年法を厳罰化するべきだ
  • 少年法を厳罰化するべきではない


記事の信頼性

改正少年法の成立によって、少年法の厳罰化が決定した。

「犯罪抑制の効果がある」という理由で、この改正を支持する声が、数多く挙げられている。

少年法の適応年齢引き下げの賛否

出典:エアトリ

上図のデータを見ても分かる通り、およそ8割の人が、少年法の適応年齢引き下げに賛成している。

改正少年法に賛成する主な理由として、
「罪を犯した少年に、責任感を持たせることができる」
「再犯防止につながる」
「被害者の無念を晴らせる」
といった言及がなされる。

実名報道賛成の理由

出典:日本財団

上の図は「少年犯罪者の実名報道の賛否」に関するデータである。

賛成側の意見として、最も多く挙げられていた理由が「自分の責任を自覚させる効果がある」である。次に多かったのが「犯罪を抑止する効果がある」という理由だ。

多くの人が、改正少年法には犯罪を減らす効果があると考えている。確かに、実名報道されれば、該当者は一生犯罪者としての十字架を背負うことになる。そうなれば、否が応でも自覚しながら生きていくことになるだろう。また、実名報道されるのが嫌で犯罪をしなくなる少年も、増えてくるはずである。

このように、世の中から犯罪を減らすためにも、改正少年法の厳罰化はされるべきだ。

まとめ

改正少年法によって、犯罪を抑止できる。そのため、少年法は厳罰化されるべきだ。

少年法の厳罰化に反対の声も挙がっている。

反対側の意見として、
「そもそも少年犯罪事件の数は減っているのに、厳罰化するメリットがない」
「厳罰化よりも、少年犯罪者の更生を優先するべきだ」
というのが主な理由だ。

下の図は「少年による一般刑法犯の推移と少年の人口比」を表すデータである。

少年の一般刑法犯の推移と少年の人口比

出典:みお綜合法律事務所

データを見ても分かる通り、少年犯罪の検挙数は減ってきているのである。少年犯罪が減ってきているのに、今さら少年法を厳罰化するメリットは薄いと感じられる。

また、少年法の厳罰化によって「犯罪者の更生機会の喪失」というデメリットがある。

確かに、罪を犯した少年の実名が報道されれば、その少年は一生後ろ指を刺されることになる。そうなれば本人は相当な生きづらさを感じるだろう。その結果、再犯につながる可能性も大いにある。これでは本末転倒だ。

それよりも、少年犯罪者をしっかりと更生させたうえで、社会に貢献してもらう方が、社会全体でみればプラスである。そのための加害者更生プログラムも実施されている。この機会を活かさない手はない。

罪を犯した少年を厳しく罰するのではなく、更生させるほうが、メリットが大きい。

まとめ

「少年犯罪件数の減少」と「更生の重要性」の観点から、少年法は厳罰化されるべきではない。

  • 少年法を厳罰化するべきだ
  • 少年法を厳罰化するべきではない
あなたはどう思う?

- 現在の投票結果 -

厳罰化に賛成
厳罰化に反対
アイキャッチ
最新情報をチェックしよう!