アドルフ・ヒトラー。
この人物の名を出すだけで不快感を隠さない人も多いですよね。
何故、彼のことを皆こんなにも嫌っているのでしょうか。
今回はアドルフ・ヒトラーの経歴、思想から彼が「悪魔」であった理由をまとめてみました。
人類史上最悪のホロコーストを誘導した悪魔
アドルフ・ヒトラーは1889年4月20日、ドイツ国境近くのオーストリアで生まれました。
元々オーストリア人でありながら「自分はドイツ民族である」という自覚が強くあり、学生の頃からオーストリアも含めた周辺をすべてドイツとする、いわゆる大ドイツ主義を掲げていました。
また、当時世界中に蔓延していた選民思想や、勉強も振るわず、目指していた画家としても大成出来なかった挫折体験、父との確執が「ドイツ人以外は人ではない」という思想ひいては反ユダヤ主義へと彼を傾倒させていきます。
なお、ヒトラーが軍人になり、初めて経験した第一次世界大戦での働きが、彼にとって人生初の成功体験です。
ヒトラーはこれらの思想や経験、そして帰還兵への反ユダヤ主義を交えた初演説を経て、最終的には軍を離れ、より彼の能力を認めてくれたドイツ労働者党の専従職員になります。
彼の行きすぎた愛国主義は確かにヒトラー自身から私利私欲をそぎ落とし、ドイツにわが身を捧げる原動力となりました。
その滅私奉公の精神は周囲に支持され、ヒトラーは指導者として祭り上げられます。
そして発言力の増したヒトラーを止められる者はいなくなり、人類史上最悪の政策と名高いホロコースト―つまりユダヤ人大虐殺へとつながるのです。
私利私欲のためではない純粋で極端な思想と情熱が、彼を悪魔たらしめるのかもしれません。
アドルフ・ヒトラー。
この人物の名を聞くと名スピーチが思い浮かぶ方は映画や歴史がお好きな方でしょう。
何故、彼のスピーチはこんなにも私たちを惹きつけるのでしょうか。
今回はアドルフ・ヒトラーの才能や魅力から彼が「名君」であった理由をまとめてみました。
人類史上最高レベルの発信力がある名君
ヒトラーは第二次世界大戦で行った政策について語られることが多いですが、何より彼が人民から支持された理由は類稀なスピーチの才能を持っていたからです。
政治家の8大資質を説いた『国会議員撰定鏡』(大野清太郎)曰く、剛毅心あり訥弁ならざるもの(何事にもくじけぬ精神とつっかえずに演説できること)は政治家の資質の一つだそう。
であれば、政治家という仕事はヒトラーにとって向いている職業と言えるでしょう。
特に素晴らしいヒトラーの演説と言えば、まず挙げられるのが『意志の勝利』というナチスドイツが制作した映画内で取り上げられる演説。