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入れるならどっち?~別学と共学~

  • 2021年11月27日
  • 2021年12月18日
  • 子ども
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記事の信頼性

現在、日本では高校進学率が約99%となっていますが、皆さんはどのような高校に通っていたでしょうか?

公立の高校や私立の高校、進学校や大学付属校など高校には様々な種類があり、校風も様々です。その中でも特に大きな違いをもち、お互いに差別化を図っているのが、共学と別学です。

中学生の子供を持つ保護者の方々は共学、別学どちらの高校に子供を進学させたいですか?

①数の面では共学が圧倒的

  •  今現在、日本の学校のうち共学の高校は9割を占めています。これは戦後、日本がGHQの指導のもとで男女共学に力を入れたことが起因していて、男女共学は教育の平等化を推進させるためにスピーディーに進められました。

学校数の観点から見ると、共学が一歩リードしているようです。学校数が多いという事は数多くの高校の中で子供に合った高校を探すことができるからです。半面、別学は数が少ないため、選択肢が限られてしまいます。

②別学は男女平等を促進させる

高校の共学化は男女の教育機会の平等化を図って行われたものですが、現代でも同じことが言えるわけではありません。むしろ共学の高校は男女の役割を固定させてしまっている側面があるのです。

例えば、野球部と野球部のマネージャーを想像してみましょう。多くの人は野球部部員の男子と女子のマネージャーを想像したことでしょう。さらに、生徒会長でも同様です。生徒会長=男子という固定観念があるのではないでしょうか。

しかし、別学では女子が生徒会長を務めなければなりません。野球部のマネージャーも男子が務めるのです。つまり、別学はむしろ男女の役割の平等化を促進しているのです。

③別学は学力が高い

  •  上記の通り、数の面で見れば別学は共学に比べてはるかに少ないです。しかし、皆さんが「頭のいい高校」や「有名な高校」とイメージする時、どんな高校が出てくるでしょうか。開成や灘、お茶の水や慶応女子などの高校は賢いことで有名ですよね。事実、高校受験の偏差値を見てみると上位の高校はほとんどが別学であることがわかります。

 また、東京大学などの一流大学の出身高校も今挙げたような高校が上位を占めています。このような数の面での不利を補って余りある別学の学力の高さは一体どこから来るものなのでしょうか。私はそこに2つの要因があると考えています。

  •  そもそも賢い生徒たちが集まる

本記事の冒頭で述べた通り、GHQの指導により共学の高校がたくさん作られました。しかし、国の指示系統に属さない私立の高校や一部の公立高校では戦後でも別学を存続させる学校も多かったのです。

ただ、少子化の影響や男女の平等化を求める声が日増しに大きくなり、あまり人気のない別学高校の多くは生徒数の確保のために共学化を次々と決断しました。

しかし、生徒数の確保に労力を割く必要のない人気校はOB・OGの反対や伝統を守るため等の理由から共学化が見送られ、結果、現在別学として存続できている高校は人気のある高校が多くなったのです。

さらに東大や京大、早慶などの一流大学を目指す生徒たちは名門高校へ入ることを望むため、別学の名門高校の入学時の学力は高い水準を保ち続けることができているのです。

  •   男子、女子それぞれに合った教育プロセスを用いている

様々な塾や教育団体が実施している全国学力テストの結果を参照すると、男子と女子では結果に差が生まれています。これは大まかな分布であり、個人によってさまざまなのですが、高校一年生の段階では女子のほうが学力の面において優れている傾向があるようです。

さらに、女子は真面目な生徒の割合も高いため、大学進学の一つの重要なポイントでもある内申点で高得点を取る生徒も女子が多い傾向があります。これに比べて男子は部活動に集中する者が多いことなどが起因して高校一年生の段階ではあまり学力が高くない傾向があります。

しかし、結果的には一流大学の男女比は不自然なほどに男子が多くなっています。特に理系は男女比9:1という大学も少なくありません。

これは部活動を引退した男子生徒たちの追い上げや大学進学への熱意が男女で同一ではない点がありますが、共学は同じ教育プロセス(同一の授業 同一のテストetc…)を彼らに無理やり当てはめているのが現状です。けれどもこれでは男女それぞれにとって適切ではないと言わざるを得ません。男女それぞれの傾向を分析し、それをもとにした教育プロセスを確立するべきなのです。それを可能にするのが、別学なのです。

このように、別学は数が少ない反面、学力の水準が高く、既存の男女分業の考え方が無いことは明白です。お子さんを進学させる高校を選ぶ際、大学受験などの勉強を重視しているのであれば別学に入れることを強くお勧めします。

現在、日本では高校進学率が約99%となっていますが、皆さんはどのような高校に通っていたでしょうか?

公立の高校や私立の高校、進学校や大学付属校など高校には様々な種類があり、校風も様々です。その中でも特に大きな違いをもち、お互いに差別化を図っているのが、共学と別学です。

中学生以下の子供を持つ保護者の皆さんは共学、別学どちらの高校に子供を進学させたいですか?

①共学は圧倒的に数が多い

高校の共学化がすすみ、高校全体の9割以上が共学を選択しています。高校の数が多いという事は個人に合った高校を選ぶための選択肢が豊富であることを意味します。高校を選ぶ際に最初から別学への進学を固定させてしまうと、9割の選択肢を捨ててしまうという事になりうるのです。

②学力、進路では別学が強い

高校に入学する際の最も重要なポイントの一つが学力や大学進学についてですよね。保護者が子供に対して「いい大学に入れたい」という願望を抱くことも当然で、学力が高い傾向がある別学はその点において一歩リードしています。

しかし、学力を武器にすることだけが正解だといえるのでしょうか。高校を卒業した後、生徒たちは進学以外にも様々な選択肢があります。就職や専門学校へ進学するなど、多大な選択肢があるのです。

反面、学力が高い別学高校の生徒たちはそのほとんどが大学に進学します。そのような状況は未来の多様性を狭めることにつながるのではないでしょうか。生徒たちの進路を固定させ、狭い世界で学力を戦わせるのではなく、いろいろな選択肢を持つ生徒たちが共存・交流する共学が一概に別学より劣っているとは思えません。

③より社会に近いのは共学

学生の会議のイラスト(ブレザー)

当然のことながら共学には男女両方の生徒が在籍し、別学では片方の性の生徒のみ在籍しています。この二つのうち、社会により近いのは明らかに共学でしょう。社会に近しい場で学んだ生徒と、社会からある意味隔離された環境で学んだ生徒とでは社会への適応力に差が出てしまうのではないでしょうか。

以上の理由により、子供は多様性に優れ、社会とも近しい環境を備える共学に進学させることをお勧めいたします。

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